特定行政書士法定研修の考査を受けてきました。
皆さん、こんにちは。行政書士の國本です。
先日、令和4年度の特定行政書士法定研修の考査を受けてきました。
特定行政書士とは、2014年の行政書士法改正に伴い、行政の許認可などに関する、行政不服申立てに係る手続きの代理をすることができる行政書士のことです。
不服申立てとは処分を受けた者が、処分をした行政庁に当該処分の取消しを請求するといったように、行政上の公権力の行使等に不服がある者が、行政庁に見直しや再審査を求める行為です。
例えば、自宅の近くに産業廃棄物の処理施設が建つことになり、そこからの有害なガスや排水、悪臭などが住環境に悪い影響を及ぼす可能性があるとします。自宅の近くにそのような施設の建設が予定されれば、誰だって反対したくなりますよね?
そこで、産業廃棄物処理施設等の設置を許可した都道府県知事に対し、施設の設置許可の取消しを不服申立てにより請求するのです。また、健康や生活環境に著しい被害を受けるなどの場合は、環境大臣に審査請求をすることができます。
不服申立てを受けた行政庁は、その許可が適法だったのかのみならず、妥当であったかの見直しを迫られます。このように、我々国民の権利利益の救済を図るとともに、行政の適正な運営を確保することを目的としているのです。
不服申立ての手続きは、国民が行政機関に対して紛争解決を求める争訟手続的な位置付けとされています。これまでは弁護士の独占業務として扱われてきましたが、前述の改正によって、行政書士の職域に新たなフィールドが誕生したといえます。
特定行政書士の資格を取得するには一定の研修を受けた後、先日の考査(試験)に合格する必要があるのですが、行政書士試験と範囲が重なっている部分が多いため、以外にも私のような新人行政書士にアドバンテージが働きます。いずれ取得する可能性が高い資格であれば、今のうちに挑戦したほうが効率は良いですからね。
ただ法定研修は受講料がなかなか高額な上に、なによりも知識の習得に多くの時間を費やしてしまいます。今回一発合格していないと、今後の事務所経営に支障が出てしまいそうです・・・。
やるべきことはやりました。あとは結果を待ちましょう。