車庫証明を警察署に出向かずに取得する方法

車庫証明の申請手続きは原則、自動車を保管する場所を管轄する警察署へ申請しなければなりません。
手続としては、保管申請書の申請時と受領時の2度警察署に出向く必要があり、これが遠方の場合は大変です。
警察署にわざわざ出向かずに申請する方法はないのでしょうか。

先日遠方の車庫証明の申請手続きのご依頼をいただきました。
遠方といっても自動車で片道2時間程度なので移動できない距離ではないのですが、2度出向くとなると、移動だけで8時間も費やしてしまいます。

郵送や電子申請などがあれば利用したいことろですが・・・。

結論から申し上げるといくつかのハードルをクリアした場合に限り、郵送や電子などでの申請(受領)が受け付けられます。
車庫証明を警察署に出向かずに取得する方法を詳しく解説します。

車庫証明とは

車庫証明とは、正式名称を自動車保管場所申請証明といい、自動車の保管場所を証明するものです。
自動車を保管(駐車)する管轄の警察署へ申請しなければならず、申請書、車庫の所在図、車庫の配置図など必要書類を揃え、収入印紙により手数料を納付します。
後日、申請書類に基づき、調査官による現地調査が行われ、特段の不備がなければ、保管場所標章が交付されます。

郵送で受領する方法

一つ目は郵送で受領する方法です。
この方法はあくまで受領の手続きを郵送する方法であり、申請自体は警察署に出向く必要があります。

警察署により対応は異なりますが、申請時にレターパックプラスを持参して、標章交付手数料550円の証紙も併せて納めておきます。
交付手続きが完了次第、レターパックプラスで「自動車保管場所証明申請書(運輸局提出用)」、「保管場所標章交付申請書(申請者保管用)」、「標章」を送付してもらえます。

2025年2月現在のレターパックプラス料金が600円であり、移動に伴う時間とその燃料費を鑑みれば、かなりのコストカットにつながります。

事前に申請する警察署が郵送受領の対応は可能であるかの確認をする必要があり、またその時に適正な理由があるかの確認もされます。

OSSを利用する方法

2つ目はワンストップサービス(以下「OSS)といいます。)を利用した申請です。
OSSとは、従来紙によって申請していた警察署での車庫証明手続、運輸支局での自動車検査登録、都道府県税事務所への自動車税申告手続を、インターネット上でワンストップで行うことができるサービスです。

非常に画期的であり、是非導入を検討していたところ、意外なデメリットがありました。
売りであるはずのワンストップサービスがあだとなっていたのです。

車庫証明だけの申請をすることができず、自動車検査登録も併せて手続きをしなくてはならないため、必要な全ての書類が揃ってからでなければ申請ができません。
これでは、車庫証明が交付される間に自動車検査登録に必要な書類を収集することができず、時間的なロスが発生してしまいます。

OSSの場合には、時間的な余裕(必要書類の事前収集)、システムの環境整備など、計画的な利用が求められます。

トップページ | 自動車保有関係手続のワンストップサービス

終わりに

車庫証明の手続きは、正規ディーラーや中古車販売店で自動車を購入した場合は、販売事業者が手配することがほとんどです。
そのため、個人間売買による名義変更や引っ越しによる住所変更時など限られたケースにのみ生じる問題で、手続きに不慣れなという方が大半です。

また、車庫証明の申請受付時間は、通常は平日のみの午前9時から午後5時までとなっており、都合が合わない事もよくあります。

本記事で記載した方法で取得が難しい場合は、専門家に依頼することも一つの選択肢です。
行政書士は許認可申請の専門化です。
車庫証明の申請手続きにお困りの際は、行政書士くにもと事務所までご相談ください。

記事の投稿者

行政書士くにもと事務所
特定行政書士 國本 司
愛媛県松山市南江戸3丁目10-15
池田ビル103号
TEL:089-994-5782
URL:https://kunimoto-office.net/

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