創業時の資金の重要性と資金調達方法

個人事業主として起業する場合や、会社・法人を設立して新たに事業を起こす場合などに、一番のネックとなるのが資金の調達ではないでしょうか。
どんなに優れたビジネスプランや、事業に対する情熱が人一倍あったとしても、資金がなければ事業は成り立ちません。
今回は、創業時の資金の重要性や調達方法について解説していきます。

黒字倒産とは

黒字倒産という言葉をご存じでしょうか。
通常、企業の倒産は赤字であることが一般的ですが、黒字倒産とは、経営上の利益があるにもかかわらず、企業が破産する状態を指します。
原因は、過剰な負債や外部要因の影響など様々ですが、要するに資金が足りなくなるのです。
例えば、売上代金の回収より、仕入代金(営業上の経費)の支払いの方が早いような業種や、過剰な債務による莫大な支払利息などが主な原因です。
創業時の資金を確保することはもちろん大切ですが、それと同じくらい創業後の資金繰りも重要となってきます。

創業時の資金の重要性

創業時の資金は大切です。
創業後すぐに事業が起動に乗るとは限りませんし、想定もしていないような不測の事態を招くこともあるでしょう。
そんな時、事業を継続できるか否かは、創業時の資金力に左右されます。

初期投資

設立時に必要な初期費用や、事業の立ち上げに必要な資金を調達することは不可欠です。
事業計画の実行、オフィスや設備の購入、商品やサービスの開発、マーケティング活動など、多くの費用が発生します。
適切な資金を調達できれば、スムーズに事業を開始し、成長に向けた戦略を展開することができます。

リソースの確保

資金調達は、必要な人材や技術設備原材料などのリソースを確保するための手段となります。
十分な資金を持つことで、優秀な従業員を雇用したり、必要な設備や技術を導入したりすることができます。
これにより、事業の競争力を高め、成果を上げることができます。

成長と拡大

資金は、事業の成長と拡大に直結します。
追加の資金を調達することで、新たな市場への参入新製品やサービスの開発営業活動やマーケティングキャンペーンを展開したりすることができます。
資金が十分にあれば、事業のスケールを拡大し、市場での存在感を高めることができます。

リスク軽減

資金調達により、事業の運営中に生じるリスクを軽減することができます。
十分なキャッシュフローを確保することで、予期せぬ出費や困難な経済状況に対処する準備ができます。
また、融資を受ける場合には、リスクを分散することができます。

ビジネスの信頼性と信用

資金調達は、ビジネスの信頼性と信用を高める重要な要素です。
資金調達を成功させることは、投資家や金融機関などの関係者に対して、事業計画や成長戦略に自信を持っていることを示す機会となります。
また、十分な資金を持つことで、約束された成果を実現し、ビジネスの信用を築くことができます。

持続可能な成長と運営

資金調達は、事業の持続的な成長と運営にも重要です。
適切なキャッシュフローを確保することで、従業員の給与支払い請求書の清算借入金の返済などの日常的な業務を円滑に行うことができます。
また、将来の成長に備えて予備資金を確保することも重要です。

チャンスの活用

資金調達は、ビジネスチャンスを活用するための柔軟性を提供します。
市場の変化や新たな機会が現れた場合、追加の資金を調達することで、スピーディに対応することができます。
競合他社よりも迅速に行動できることで、市場シェアの拡大や競争優位性の確立につながる可能性があります。

創業時の資金調達方法

ここでは一般的な、創業時の資金調達方法についてみていきます。
状況に応じ、これらを併用する工夫が大切です。

自己資金

自身や共同創業者からの個人資産や貯蓄を利用して資金を調達する方法です。
これは最も一般的な方法であり、自己資金の金額により設立者の信用と責任を示すことが求められる場合があります。
つまり、自己資金が多ければ多いほど、その事業に対する本気度を、他者にアピールすることにつながるわけです。

家族や友人からの資金

身近な人々からの資金提供を受けることも一つの方法です。
これは、ビジネスアイデアへの信頼がある程度あれば有効となります。

クラウドファンディング

クラウドファンディングとは、インターネットを通じて多くの人から少額の資金を集めることで、事業やプロジェクトを実現する方法です。
何のために起業して、どのような活動を行っていくのかを具体的に伝えることで、支援者が興味を持ちやすくする必要があります。
支援者に対して、商品やサービスなどの見返りを提供し、リターンが魅力的であれば、支援者が増えやすくなるでしょう。
また、クラウドファンディングサイトだけでなく、SNSやブログなどでプロジェクトの内容や進捗状況を発信することで、知名度や信頼度を高めるなどの工夫も必要です。

メリットとしては、資金調達が誰でも簡単にできること、抜群の宣伝効果が期待できる一方、デメリットとしては、資金調達が100%保証されないこと、アイディアが盗まれるリスクがあります。

銀行等による融資

資金を借りる方法としては、銀行などの民間の金融機関日本政策金融公庫、地方自治体などがあります。
これらの借入先であれば、まとまった額を融資してもらえる可能性がありますが、申込時に定められた要件を満たす必要があります。
例えば、日本政策金融公庫の新創業融資制度では、創業時において創業資金総額の10分の1以上の自己資金が必要とされています。
また、銀行などの民間の金融機関では、返済能力や事業計画書などの審査が特に厳しいとされています。

なお、借入金は資本金にはできないため、会社設立時にある程度の額を資本金として組み入れたいなら、別の資金調達方法を考える必要があるといえるでしょう。

これらの資金調達方法は、企業の業種や規模、地域、市場の条件によって異なる場合があります。
最適な資金調達方法を選択する際には、企業の将来の成長計画や財務状況を考慮し、専門家やアドバイザーの助言を受けることもおすすめです。

終わりに

創業時の資金の重要性と資金調達方法について解説してきました。
事業が開始すると、本業に時間を取られ、資金繰まで気がまわらなくなることもあるでしょう。
創業前だからこそ、受けることのできる融資もあり、創業前だからこそ、立てれる入念な資金繰り計画もあります。
それぞれの特徴をよく理解し、限られた時間で有効に資金を調達することが大切です。

記事の投稿者

行政書士くにもと事務所
特定行政書士 國本 司
愛媛県松山市南江戸3丁目10-15
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